[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
11月も後半になり、ヴェネツィアは毎日Acqua Alta(浸水)です。
12月の末に来る母が、“ひどい時は水位165cmだってよ!?ママなんか全身水の中じゃん!”やら、
“でも革靴で行くつもりなんだけど”などと心配してるんだかしてないんだかよくわからないメールをくれたので、
ルームメイトの子が撮った写真を頂いて、アクア・アルタとはどんなもんかをご紹介したいと思います。
アクア・アルタとはいわゆる高潮の事なのですが、海抜高度が80~200mほどのヴェネツィアでは大事です。
Photo by Anima
20世紀には年10回ほどだったこのアクア・アルタ。
なんと今では年60回以上発生し、ヴェネツィア本島の約90%が水に覆われるほど。
理由は地盤沈下と、地球温暖化。
日本にいた時はまだまだ遠い未来の話だと思っていた地球温暖化。
ヴェネツィアに住んでみると、当たり前の事だけど、とても深刻な問題なんだと考えさせられる。
街中が水浸しになると、もちろん水質汚染や伝染病の恐れが出てくる。
そこで、イタリア政府はヴェネツィアの潟とアドリア海の間にある3つの水路に、自動可動式の堰の建設
“MOSE計画(=MOdulo Sperimentale Elettoromeccanico、電気機械実験モジュール計画)”に取り組んでいる。
ちなみに、この計画のMOSEは、旧約聖書の預言者モーゼの名前ももじってつけられたもの。
(あの、海を真っ二つに割ってしまうすごい預言者です)
最近はほぼ毎日のようにサン・マルコ広場は水浸し。(本島の中でも一番海抜高度が低いため)
アクア・アルタが起こると、広場には臨時の歩行用高台が設けられますが、観光客が沢山いるこのヴェネツィア、たかが幅1mもない高台に全ての人が収まるわけもなく………
1,2日で帰ってしまう観光客以外は、みんな長靴をはいて水の中をスーイスイ。
Photo by Anima
ちなみに、観光客用の靴型のビニール袋のような長靴も売っていますが、本当に濡れないのかは謎…
地盤沈下や地球温暖化、水質汚染などと考えると不謹慎ではありますが、
水浸しになったサン・マルコ広場は、やっぱり愛すべきヴェネツィアの風景の一つ。
水面に映ったサン・マルコ寺院は格別に美しいのです。(↓の写真はサン・マルコ寺院ではありませんが;)
Photo by Anima
今日は朝起きてメールをチェックしているとイスラエル人のMichalからメッセージが。
Michal: ねぇねぇ、スタンリー・キューブリックの写真展行かない?
Michal:えっとー、今あたし他の美術館にいるんだけど、一時間後には行けるよ!!
って今日かよ!笑
しかも一時間後かよ!
シャワーも浴びたいし、メイクしたいしお腹もすいてるよー><
でもでも気になってた写真展に、しかも個人的に一緒に行こうよって誘われたのがうれしくって、
猛スピードで用意して行ってきました!
Stanley Kubrick(スタンリー・キューブリック)は、アメリカで生まれ、イギリスで没したユダヤ人映画監督。
少年時代にカメラに興味を持ち、この作品展では彼の20代の作品が展示されていました。
中でも、彼が21歳の時にとった、"Brooklyn shoe-shine boy"は、とても印象的だった。
これは、ある靴磨きの少年の日々を写した写真集で、タイトルの通り舞台は1950年代の米国ブルックリン。
説明には、“16歳の、あまり裕福ではない家庭で育った靴磨きの少年を、たった5歳しか変わらないキューブリックがまるでハリウッドのスターのように写す彼の技術は驚くべきものである”みたいな事が書いてあった。
少年が屋上からハトを籠から空に放している写真は特に素敵だった。
きっと、彼は裕福じゃない家に生まれたけど、きっと悲しくはなかったんだろうと思う。
白黒写真を見ていたら、アメリカの高校でとっていたPhotographyのクラスを思い出した。
古い一眼レフのカメラを借りて、ホストファミリーの写真とかとったなぁ…。
デジタルは簡単でいいけど、やっぱりアナログがいいよね!なーんてMichalと話しながら作品展を後にした。
その後は、お腹がすいたのでピザでも食べようということに。
前から彼女がベジタリアンだって言う事は知っていたけど、この日彼女がVegan(完全菜食主義者)だと知った。
完全菜食主義者とは、野菜・穀類以外口にしない人たちの事。
ベジタリアンの人たちは場合によって魚はOKとか鳥肉、卵は良いとか色々なバージョンがあるけど、
彼女のような完全菜食主義者の人たちは動物(卵を含む)は食べない、また革製品の鞄や靴などを使うのも避けるそうです。
ということで、あたしも彼女のまねをしてチーズ抜き、トマトソースとズッキーニだけのピザを食べました♪
胃が持たれないし、案外おいしい!新しい発見でした。
でも、ずーっと卵が食べれないのはあたしにはきついなぁ(;_;)
ただでさえイタリア来てから野菜ばっかりなのに!!なんて思っちゃいました。
風邪をひいたと騒いでいましたが、復活いたしました!!!
まだ鼻水は止まらず声はオカマですが、心は元気です☆←
心は回復したので、ずっと書きたかったサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会とその鐘楼からの景色について書こうと思います。
サン・マルコにも鐘楼はあるのですが、なにもこの観光シーズンに行かなくても…って事で、
今回は人が少ないと思われるサン・ジョルジョ・マッジョーレにしました!
San Zaccariaでヴァポレットを乗り換えてすぐ一駅のところにあるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島。
ヴァポレットに乗り、5分程で到着。
中央の長細いのがお目当ての鐘楼。
この島の敷地のほとんどが教会として使われているため、ヴァポレットの停留所を出ると目の前にどーーーーんと教会が現れる。
どーーーーーーーーーーーーーーーん。
写真を見ればわかると思いますが、この教会の特徴は白い塗装。
この教会の設計者、Andrea Palladio(アンドレア・パラッディオ)は、彼の論文の中でこう語っている:
”多くの色の中で、白以上に教会に適した色はない。生活であれ、色であれ、神が好ましく思われるのは純粋であるものだからだ。”
確かに白以上に純粋さを表す色はないけれど、白の教会が美しい理由はそれだけじゃない。
イタリアの、強い太陽の光を反射して、白の漆喰は初めて“教会の白”、“純粋な白”になるんだとあたしは思う。
・・・だから天気がいい今日こそ教会に行ってみよう!と思ったんだもん♪
中に入ると、まだ朝早かったからか、人が全然いない。
すいているうちに鐘楼に登ってしまいたかったので、教会内はスルーしてそのまま奥のエレベーターへ。
エレベーター前で、係の人に入場料3ユーロを渡し、びゅんっと最上階へ。
展望スペースは太い柱でスペースがとられるためかなり狭かった。
柱と柱の間から下を見下ろす事が出来るのですが、全ての柱の間から景色をみてやる!!といきごんで、
写真撮っては一個隣に移り、撮っては一個隣に移り、と繰り返していたらアメリカ人老夫婦に笑われました。テヘ。
ブログにアップロードできるサイズが決まっているのであまり画像は良くないですが、
クリックすると大きい写真が見れます
↓鐘楼からサンマルコ広場方面を眺めた風景
↓あたしの通う大学や寮のあるサン・セルヴォロ島も見えた
とてもきれいだったのですが、あたしのカメラ実はズームにかなり弱いので、
思った通りの写真がとれなぁぁぁぁぁーーーーーーい!!!!
などと、写真を撮るのに夢中になっていたら、ふと気付いた時にはもう大量の観光客が!!!!!
またいつでもこれるもんねー、と地元民ぶりながらそそくさと下りのエレベーターに乗り込んだのでした。
それでも本島のサン・マルコ広場の鐘楼の混み具合とは比べ物にならないと思います。
あたしはまだサン・マルコの鐘楼には登ってないのでどっちがいいとは言えないけど…
ゆっくりとヴェネツィアを眺めたい方にはこっちがおススメ。
2010年9月からイタリア・ヴェネチアに留学中。
高校時代ユネスコ活動を通して海外に関心をいだき、
2年生で米国コロラド州に一年逃亡。
大学入学してすぐピーターパン症候群による半年の休学を経て、現在一応宗教学について勉強中。
04 | 2025/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |